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美しく、希少で、神秘的な歴史を有するジェムストーン。万華鏡のような華やかさと、色のバラエティーには、ダイヤモンドが嫉妬してしまう程です。とはいえ、ジェムストーンをご購入される前に、知っておきたい基礎知識があります。
ジェムストーンには、その種類によって幾つかの基本的な特徴があり、中でもジェムストーンの価値について知識を有する事は、ジェムストーンをご購入される際に、その満足度をより向上させるでしょう。
ジェムストーンとは?
世界的な宝石学(ジェモロジー)の教育機関である、米国のGIA(the Gemological Institute of
America)では、「宝石とは美、希少性、および耐久性を有する鉱物、あるいは個人の装飾のために使用された有機物質の標本である」と定義を定めており、また、ジェムストーンは、これらの3つの属性すべてを有しているべきであり、これらの属性のうち、1つでも欠けるジェムストーンは、その価値を低下させてしまうリスクがあると、GIAの学生達に教えています。
色
色はジェムストーンの価値を評価するにあたって最も重要な要素の一つです。一般的に、明るく、鮮やかで、彩度が高い色のジェムストーンは、暗い色、薄い色のジェムストーンよりも、高い評価が与えられます。また、幾つかの特殊な色もジェムストーンの価格に影響します。そして、ジェムストーンの色は建物の中、建物の外、日中、夜などの様々な光源下においても、常に美しい色を見せるかどうかもポイントです。
宝石の中にはタンザナイトのようなパープルブルー、アパタイトのような明るいブルーグリーン等、異なる色同士が絶妙に混ざり合った魅力的なものがあり、それは宝石の価値に影響する場合が多々あります。また、多くの宝石は、ある特定の色が最高色であるという意味の特別な表現語が使用される場合があります。例えば「コーンフラワーブルー」とはブルーサファイアの最高色として認識されており、市場でも大変高い評価を受けます。とはいえ、色とはそれを見る人によって捉え方が異なります。ジェムストーンの色に対して最も重要な評価を与えるのは、あなた自身でもある事を覚えておいて下さい。
ジェムストーンの発色には、ジェムストーンの主成分中に含まれる金属要素によって発色する「イディオクロマティック:idiochromatic」または「自色:self
colored」と、不純物として微量に入っている金属元素によって発色する「オロクロマティック:allchromatic」または「他色:other
colored」によって発色(着色)されます。また、幾つかのジェムストーン(カラーダイヤモンドやブルートパーズなど)は、ジェムストーンの結晶構造に欠陥が生じ、光を吸収する「カラーセンター」よって発色する場合もあります。
特殊効果
ジェムストーンの中には光学的な特殊効果を有するものがあります。この珍しく、また美しい特殊効果は、殆どの場合において、そのジェムストーンの価値を増加させます。有名な特殊効果にはキャッツアイ(シャトヤンシー)、スター(アステリズム)、カラーチェンジ等があり、大変人気があります。
アステリズム:アステリズム、またはスター効果と呼ばれる特殊効果で、宝石の表面に二筋以上の交差した光筋が現れるという光の反射効果です。この効果は様々な方角に対して薄い繊維状、または針状のインクリュージョンによる光の反射によって発生する特殊効果です。6条線、4条線、そして珍しいものでは12条線のスターが現れるジェムストーンもあります。時々、ルビーとサファイアのカボションで、大変鋭いアステリズムを有する場合があります。
アデゥラレッセンス:ムーンストーンから観察される特殊効果で、結晶の内部構造に起因する光の散乱によって、ジェムストーンを動かす事により表面を青白い光が滑るように動く効果です。
アべンチュレッセンス:反射光線が金属のインクリュージョンによって反射し、ジェムストーンの表面がきらきらと輝く効果です。
イリデッセンス:イリデッセンスとは光の干渉によって発生する虹のような色彩効果の事です。ファイアアゲートは、この効果を顕著に有するジェムストーンの一つです。またこの効果をラブラドライトが有する場合、通常それを「ラブラドレッセンス」と呼び、パールの場合は「オリエント」と呼びます。
カラーチェンジ:異なる光源下において、ジェムストーンの色の違いをはっきりと確認する事ができる効果がカラーチェンジ効果です。この効果を有する宝石として有名なものはアレキサンドライト、ガーネット、サファイア等があります。
シャトヤンシー:キャッツアイ効果とも呼ばれる。この効果は反射された光が、それこそ猫の目のようにジェムストーンの表面で白い光の帯として見える効果です。これは、ジェムストーンの内部にて平行状に配列されたチューブインクリュージョン、あるいは針状のインクリュージョンに光が反射して起こる効果です。通常は、キャッツアイと言うとクリソベリル・キャッツアイの事を指します。他にこの効果を有するジェムストーンにはトルマリン、タイガーアイ等があります。
プレイ・オブ・カラー(遊色効果):オパールに見られる効果で、観察する角度と共に虹色が浮かび上がる光の効果です。リデッセンスとは虹のような色彩効果の事を言います。よく「オパレッセンス」と混同されがちですが、オパレッセンスとはジェムストーンの微小なインクリュージョンによって白、または青の光が現れる効果ですので、プレイ・オブ・カラーとは異なります。
カット&研磨
ジェムストーンはダイヤモンドとは異なり、そのジェムストーンごとに光学的な特性を有する為、常に一定、同じカットを施す事ができません。色の特性、インクリュージョンの数、輝き、そして重量など、フェイスアップからジェムストーンを見た時にそのジェムストーンの特性を最大限に引き出す事を考えてカットされるのです。
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テーブル
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ガードル
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クラウン
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パビリオン
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キュレット
(ファセットが施されていない場合もある)
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宝石業界における、標準的なファセット宝石のレイアウト
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ジェムストーンのカットには大きく分けてファセット(幾何学的にカットされた切子面を有し、その表面が水平に研磨されている)とカボション(表面が研磨されているが、幾何学的にカットされた切子面を有さない)があります。
カラット重量
ジェムストーンの重量はカラット(Carat)で計測され、記されます。そして1カラットは0.20グラムです。このカラットと呼ばれる単位は、カロブ(Carob:イナゴ豆)に由来します。カロブはサイズ、形状がほぼ均一であった為、ジェムストーンの重量を測る際に使用されていました。また、1カラット以下の重量の場合は0.50カラット、または50ポイントという単位を使用する場合もあります。最後に余談ですが、ジェムストーンの重量を表すカラット(Carat)以外にもカラット(Karat/Karats)という、金の純度を表す単位が存在します。日本語で記載すると同じ「カラット」なので、大変紛らわしいのですが、どちらの単位もカロブが由来であるという共通点があります。とはいえ、カロブは金の重量を測る為に使用されていたのではなく、割り金(金に加える合金)を計る際に使用されていたようです。
ジェムストーンの重量が増加すると、カラットあたりの価格も増加します。基本的に大きな(重い)ジェムストーンは小さな(軽い)ジェムストーンよりも希少ですので、1カラットあたりの価格も上昇するのです。例えば、3カラットのルビーのカラット単価は、同等の品質である1カラットのルビーを3つ購入する時のカラット単価よりも遥かに高額となります。
また、ジェムストーンの価格は重量の節目によっても変化します。例えば、2.01カラットのルビーは1.99カラットのルビーと比べ、高額となります。このように実際に気にならない程度の重量でも、節目によって価格に大きな影響を与えるのです。
クラリティー
多くのジェムストーンはインクリュージョンと呼ばれる天然の内包物を有します。それらのインクリュージョンは通常マイクロスコープ(電子顕微鏡)で拡大しないと、容易には確認できないものが殆どです。また、ある特定のインクリュージョンは、ある特定のジェムストーンを判断する際の決定的な証明となる時があります。また、インクリュージョンはジェムストーンが地球から生まれた天然の産物である証明ともなるのです。
インクリュージョンはジェムストーンの種類によって、含有量の許容範囲が変わってきます。例えば、通常、エメラルドはアクアマリンよりも、より多くのインクリュージョンを含みますので、同程度のインクリュージョンを有するエメラルドとアクアマリンとでは、そのインクリュージョンの含有量とクラリティーの判断基準が異なってきます。
ジェムストーンのクラリティーは、目視されるインクリュージョンの数と位置によって判断され、基本的にはクラリティーの高いジェムストーンが価値の高いジェムストーンとなります。尚、ジェムストーンの輝き、スパーク、ファイアを妨げないインクリュージョンは、そのジェムストーンの価値に影響を与えません。
耐久性
ティファニーの初代宝石鑑定士であるジョージ・クンツ博士は「ジェムストーンの愛は、人間の心に深く刻まれる」と、彼の著書「The Curious
Lore of Precious
Stones」の中で述べています。そして「それはジェムストーンの色や輝きのみではなく、その耐久性も関係する」とし、更に「ジェムストーンの美しさは何千年前も、そして何千年が過ぎた現在でも同じである。この耐久性という魅力は、世界に様々な変化が起こっても変わりなく評価されている」と記しました。ジェムストーンは長期間の着用に対しても壊れない、衰えない、十分な耐久性を有していなくてはなりません。それは、親から子供へ、子供から孫へと異なる世代間で受け継がれるジェムストーンの美しさ、輝きを守るためでもあります。従って、一般的に強い耐久性を有するジェムストーンは、耐久性の低いジェムストーンよりも、末永く着用できる為、人気があります。
希少性
一般的に供給が不足しているジェムストーンは、供給が不足していないジェムストーンよりも高い価値を与えられます。とはいえ、一般的に供給が不足しているからといって、必ずしも高価であるとは限りません。例えばツァライトガーネットはエメラルドと比べて供給量の面、トリートメントが施されていない点、そして単純に美しさの観点からも希少ですが、一般消費者に対する知名度の点から、エメラルドに及びません。また、世界中に莫大な埋蔵量を有し、尚且つ新しい鉱脈も発見されているダイヤモンドと比べた場合、多くの種類のジェムストーンはダイヤモンドに比べて希少です。市場に流通しているダイヤモンドは、その供給量ではなく、綿密なマーケティングによって、希少性という地位を獲得したのです。
一般的に知られていない程の希少なジェムストーンは、「エキゾチック・ジェムストーン」と分類されます。中でも特に希少且つ、美しく、そして耐久性のあるジェムストーンとして、ボラサイト(Boracite)、チルドレナイト(Childrenite)、シンプソナイト(Simpsonite)が挙げられます。これらのジェムストーンは、ごく少数の人が知っているだけの、大変希少なジェムストーンですので、その希少性による価格を付けることができません。
産地
ジェムストーンの有する豊富な歴史や伝説は、とても魅力的です。ジェムストーンの産地を特定する場合、GemsTVでは私たちの経験に基づき、そのジェムストーンの産地が示す特性を一連の検査過程を得て行い、そのジェムストーンの産地を特定する作業を行っています。GemsTVでは私たちが特定した産地が正確であることを保証するのに可能な限りの作業を行いますが、ジェムストーンの産地には、それを見る人によっても様々な見解へと別れますので、必ずしも100%正確であるとは限りません。
マッチングペア
ほぼ同様の色、クラリティーのジェムストーンをマッチングペア(ほぼ同等のサイズ・形状・色・カット)で揃える事は大変難しく、また、その価値及びカラット単価は、同品質の1個のジェムストーン、よりも更に高くなります。ジェムストーンは地球が生んだ天然の産物です。その為、一つ一つのジェムストーンにそれぞれ個性があるため、マッチングペアのジェムストーンは、まさに奇跡であるとも言えるでしょう。
ジェムストーンのエンハンスメント(トリートメント)
ジェムストーンには加熱等を施して色・クラリティーを向上させる処理を行う場合があります。日本では、この処理について、基本的にはそのジェムストーンが潜在的に持ち得たであろう特性(自然界でも起き得た事象)を引き出す為に施された処理をエンハンスメント(改良)、ジェムストーンが潜在的に持ち得なかったであろう特性を引き出す為に施された処理をトリートメント(改変)として表します。但し弊社では国際的な基準と同様に、そのジェムストーンが潜在的に持ち得た特性であろうがなかろうが、人の手によって処理が施されたジェムストーンという事で、すべてトリートメントと記載致しております。詳しくはこちらをクリックして下さい。
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